大きく枝を広げるクスノキの古木が目印の「虚空蔵塚古墳」。江田船山古墳公園の中にあり、国の史跡に指定されています。 整備される前は丘の上に虚空蔵菩薩が祀られていたことから、この名で呼ばれてきたようです。 古墳が築造された時期は定かではありませんが、出土した遺物から６世紀前半と考えられます。墳長４４mの前方後円形ですが、より前方部分が短い帆立貝式と思 われます。 古墳の内部は未調査ですが、周囲の溝からは円筒埴輪や人物埴輪、赤い顔料が塗られた埴輪の頭部などが出土しています。 古墳を見守るように立つクスノキの下で、しばし古代に思いを馳せてみませんか。