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N0-15 鉄製短甲
江田船山古墳から出土した副葬品の中には、いくつかの武具類もありました。鉄製の「短甲」もその一つです。「短甲」とは、古墳時代から奈良時代にかけて使われていた代表的な鎧の形式です。 一般的にイメージされる武将の甲冑とは違い、丈は短く、胴体を覆うだけというシンプルなものでした。 出土した「短甲」は、鉄の板を鋲で綴じ合わせてつくられています。胴の右側に、蝶番のような金具がついていたと推測されます。このように原型や構造がよく分かる状態で出土することは少ないようで、古墳時代 の武人の姿が想像できる貴重な遺物といえるでしょう。